「ピアノが弾ける」ようになるのはいつごろからでしょうか?
特にお子さんを習わせている、または習わせようと思われている
お母様、お父様がたにとって
とても気になるところと思います。
これはおおざっぱな一例ですが、
たとえば、年中から習い始めた場合
2年間で2オクターブの音(右手で簡単なメロディ、左手で簡単な伴奏が弾ける)が読める。
目標にしてください。
教室では
2オクターブの簡単な楽譜を初見(しょけん:パッと見てぱっと弾ける)
ことを目標にしています。
小学校中頃までに
すべての音譜、すべての拍子、16分音符までのリズム
が打てるようになっていると
その先とても良い雰囲気で進めます。
教室もこの3つがまずクリアできることを
目標にしています。
ただ、もっと大切なことは、これらをいくら頭の中で理解できていても
実際、<音>として表現できなくては意味がありません。
演奏力を付けていかなくてはならないのです。
読譜力と、演奏力を同時に身につけていければよいのですが
どうしても読譜力の方が足を引っ張ります。
楽譜が読めるようになるのは難しいものなので、
「読めなくても、聴こえたようにとりあえず弾ければいいよ」
と、おっしゃる教室もあります。
が、これだけでは一時しのぎでしかありません。
楽譜が読め、弾けて、聴くことができる。
この3つをしっかりしたサイクルで身につけて欲しい!
というのが私の願いであり、教室の理念です。
読譜力の弱さというのはのちのち大変苦労します。
やまもとピアノ教室では、
生徒さんたちは、はじめの2~3年は
華々しい音は出していません。
「おともだちはもうこんなの弾いている」
なんて聞くと不安になるかもしれません。
ですがどの生徒さんも自力で楽譜を読んで練習してきます。
初見力を少しずつ少しずつ、付けています。
また先日2年前途中ご入会の、非常に読譜力の弱かった生徒さんも
(ほとんどお母様が手伝っていらっしゃいました)
ブルグミューラー「貴婦人の乗馬」を初見で弾けるまでに成長してくれました。
4~5年生でツェルニー100番程度の曲が初見で弾ければ
自宅練習はそれほど苦にならないと思います。
「ピアノが弾ける」
というのはどの程度を弾けるというか、定義がむずかしいところですが
当教室では
初めての曲でも両手で楽譜を見て弾ける
最終的には教室に通わなくても生涯演奏を楽しむことができる
自分の演奏する音に耳を傾け、美しい音が聞き分けられる
ことを目標にしています。
次回、教室の聴き取りレッスンについてお伝えいたします。